日日是好日
瞬間を、味わう。
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不覚にも泣いてしまった。
ランチ時に気分転換にとアマプラの「日日是好日」を再生した。
なんとなく続きが気になってそのまま全部観た。
これ、泣けるような映画だったのか。先に教えてよ。
日常を、一秒一秒を、雨音を、水の音の違いを、楽しむ。
心に染み入ってきた。そんなつもりじゃなかった。
これは、とても、いい映画だなぁ。
形式から入ったとしても、体が勝手に動くように、「習うより慣れろ」で繰り返す。
そういう物事で繰り返していくうちに、歴代の人たちが作り上げてきたからこそスマートな所作になっているということに、気づくことがある。
茶道と禅道が混ぜ合わさった、とても美しい、作品。
実際の登場人物の生死も合わさって、とても深みのある作品になっている。人の生死は作品の一部ではないのに。
そして、私は去年、突然父を失ったことをもう一度思い出した。
そうか、「ありがとうございました」でよかったのか。ありがとう黒木華。
エンディングのチェロかな、ピアノとの掛け合い、とても美しい音色でした。
日本の映画は音が少ないけれど、それもまた、「侘び寂び」の世界だとよくわかる。
この映画は、更に音が少なかったけれど、静寂の中に佇む、という映画だった。
とても佳い。
日日是好日、胸に刻んで一日一日を、過ごそう。
最近少し、澱んでいたから。