灼熱の木曜日/日々、徒然。

日々、思うことを書き綴っています。

prelude

いつ書いたのかわからない、closeすると言われたblogから引っ張ってきたもの。20代後半の時に書いたのかも。

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男の奇妙な優しさに、幾度も心を奪われてきた。

今度もそうだ、そしてまた泣きを見る。

…神戸から大阪までの通勤電車の中から窓の外を見ながらふと思う。
BGMはMISIAの『Everything』。
6、7年前の20~30代の女の価値観を変えたとも言える
人気ドラマ『やまとなでしこ』の主題歌。
この曲が好きなのだ、ただひたすらに。
音は昔の記憶と共に蘇ってくるけれど…

昨夜仕事帰りに立ち寄ったコンビニで、私好みのスタッフを発見し、
一人ときめいてるところに流れていたのが何故かこの曲で。
朝から探し出してエンドレスで聞いてる。
どうせもうすぐ会社に着いて現実に引き戻されるのだから。
少しの間くらい、自分の世界に浸っても誰にも咎められることはないはず。

今まで幾度恋に堕ちただろう。

正直、そこそこの人生を歩んできたつもり。

クラスではトップとはいかないまでも、そこそこ上位の成績を保ってきたし、
それこそ引きこもりもぐれることもせず、がり勉でもなく。
周りに女友達はどちらかというと多い方だったし。

高校最後の夏休み、ほぼ毎日部活を続けて吹奏楽コンクールでは
1番上の大会まで勝ち進んだ。
その結果私たちの学年は浪人や短大進学が多い学年となったけれど、
特にそんな努力をしたわけでもなく『女の子にしては上出来』な大学も卒業した。

大学時代にちょっと工夫してお化粧することで、女としても小学生のころに
思い描いていたような、そこそこ見れる、『キレイなお姉さん』に近づいたはず。
巻き髪、アイライン、ピンヒール。がりがりでもポッチャリでもなく、
出るとこ出て、くびれるとこそこそこくびれた、
どちらかというと色っぽい体型、とはよく人に言われる。

けれど。

金融企業で社会の常識を身につけ、セクハラ社長の秘書を経て、
今はテレビ局に転職してもう五年め。
仕事はできる方だし、姐御肌だから同僚たちには好かれている方だと思う。

けれど。

恋愛以外のことで言えば、私の人生80点以上はあると思う。

けれど。

恋愛はからっきし、だ。別に男に興味がないわけでも29歳になるこの年まで
彼氏が一人もいなかったわけでもない。

恋は、していた。

何故か、満足いくカタチに進んでいかないだけで。一歩一歩、つまづくだけで。

どちらかというと私は『ませた』ガキ、だったので18歳のとき
14も年上の32歳サラリーマンに恋に堕ちた。
20歳の時は23歳の大学院生に。
26歳の時は24歳の職場の人に。

一旦好きになると相手の全てを許せて愛せるのが愛だと、昔から恋愛小説を
読みふけっていた私は、
いつしかそれが自らの考え方だと思い込むようになった。
それが正しい恋愛の在り方だと信じて疑わなかった。

…その結果、世話好きな、尽くす姐御肌タイプの女になった、と思う、今日この頃。